日本舞踊はもちろん、お茶やお花など和のものがとにかく大好きな英御流瑞穂(はなぶさごりゅう みずほ)さん。日本の踊りに初めて触れたのは、およそ30年前のこと。
「きっかけは鳥取県の国体でした。開会式で踊りを披露するために選ばれた14人の女性たちの一人でした。ずっとジャズダンスをやっていましたが、日本舞踊は全くの初めてで・・・それでも、知らないうちに先生の立場になって他の女性に教えることになりました(笑)。忙しくて大変でしたが、イベントが終わって解散したらとても寂しい思いをし、日本舞踊を習うことを決めました。
入会後すぐに、瑞花先生が宗家 寿花(ひさか)先生に会わせてくださったのです。そのお人柄もさることながら、舞台でのお姿は本当に言葉にできないくらい素晴らしかったです。それまで観たことのないレベルの高い踊りでした。
しばらくは民謡を中心とした団体に入って、お稽古をしていました。15年ぐらい経ったところで成長していないと感じるようになりました。原因は団体でしかお稽古をしないせいではないかと思い個人稽古に挑戦しようとしましたが、あまりうまくいかず、日本舞踊をやめて社交ダンスを習い始めました。しかし、しばらくするとヒールで膝を悪くして、社交ダンスもやめないといけなくなってしまったのです。」
膝の痛みでダンスのレッスンができなくなった瑞穂さんは、改めて日本舞踊の楽しさを思い出しました。
「やはり私は踊りが好きだと思ったのです。そこでもう一度教室を探し始めたときに、NHK文化センターで教室を体験できることを知り、申し込みました。坂東流と英御流のお稽古を両方試しましたが、英御流のお稽古を体験して、あっこれだと思い、すぐに入会しました。瑞花(みずか)先生にとても惹かれたし、本当に楽しかったからです。」
それは6年前の12月の事でした。
「その後ものんびりしている暇なんてありませんでした(笑)。1月に舞初め(まいぞめ)があり、出てみないかと早速声をかけてもらったのです。舞台が好きなので、もちろん出ました。
6月にあった本会にも(笑)。大変でしたよ。裾引きは初めてでしたし、曲を覚える時間も限られていました。でも、お客様の反応がとてもよかったです。以前一緒に日本舞踊をやっていた仲間が観にきてくれました。もう一度踊りを始めてよかったと涙を流しながら言ってくれて・・・本当に感動しました。」
これまでもお茶やお花など、いろんな先生から教わる機会がありましたが、大体は手順だけで細かくは教えていただけないことが多いです。でも、家元のお稽古は違います。指導が細かくて、とても勉強になります。何より説明がとにかく分かりやすいです。
英御流に入ってもう一つ感動したことがありました。
「入会後すぐに、瑞花先生が宗家 寿花(ひさか)先生に会わせてくださったのです。そのお人柄もさることながら、舞台でのお姿は本当に言葉にできないくらい素晴らしかったです。それまで観たことのないレベルの高い踊りでした。そして本会のときに、家元 寿光(ひさてる)先生の踊りも初めて観ました。ちょうど私の前に出ていらしたのですが、力強く楽しい踊りで、お客様がとても盛り上がっていました。宗家と家元にお会いし、それぞれの踊りを拝見して英御流がますます気に入り、入門してよかったなと心から思いました。」
しばらくして、団体稽古と併せて、憧れの家元の稽古に通うきっかけが巡ってきました。

「本会の準備として家元に踊りを直していただいたのです。初めてのお稽古を終えて、家元の教え方の素晴らしさに驚きました。
これまでもお茶やお花など、いろんな先生から教わる機会がありましたが、大体は手順だけで細かくは教えていただけないことが多いです。でも、家元のお稽古は違います。指導が細かくて、とても勉強になります。何より説明がとにかく分かりやすいです。もちろん、お稽古の様子を撮影してもらえるというのも助かりますし、他の先生方や先輩方のお稽古からも学ぶことが本当に多いですね。」
周りからたくさんの刺激を受けている瑞穂さんは、常にさらなる成長を目指しています。
「3年前に名前をいただきましたが、今年は準師範の資格をとる予定です。いつか自分の弟子に踊りを教えたいですね。でも、そのためにはもっとがんばらないと!(笑)。まずは、男の踊りに挑戦したいと思います。普段は女らしい踊りが多いのですが、宗家から男踊りを教わり、新鮮な気持ちでワクワクしています。
そして、たくさんの舞台に立ちたいです。子供のころから人前で踊り、褒められることが楽かったです(笑)。カラオケの活動をしている友達がいて、踊ってくれないかと声をかけてもらい、カラオケ大会で踊らせていただくことが多いです。この間も、花回廊で演歌歌手 男石宜隆さんの生の歌声で踊らせていただきました。それも普段あまりできない経験ですよね。屋外だったので、着物や手ぬぐいの動きに風が影響しないか心配して緊張していましたが、実際に舞台に立って踊り出したら意外と大丈夫でした(笑)。」

楽しい踊り、華やかな舞台、素敵な出会い。瑞穂さんはこれからもずっと日本舞踊を続けたいと考えています。
「眠っていた母や祖母の着物を着ることができるし、女性らしい所作や正しい礼儀作法を身につけられ、日本舞踊ほど素敵な習いごとはないと思います。
英御流のおかげでたくさんの晴れ舞台に立つことができます。優秀な先生や先輩に囲まれて自分が大好きな舞踊を踊れて本当に幸せです。」