古典舞踊って何?古典 vs 新舞踊

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皆さん、 こんにちは!日本舞踊のちんとんしゃんへようこそ。

今回は少し真面目な感じの勉強をしたいと思います。そのテーマは・・・「古典」と「新舞踊」!

「古典」と「新舞踊」

皆さん、ご存じですか?日本舞踊は、この二つのカテゴリーに分けられるんです。言葉通り、古典は古いもので、新舞踊は新しいもの。

ですが踊りや振りだけではわかりません。

では、どういうふうに分けられるんでしょうか?

一番わかりやすいのは、音楽のジャンルです。古典でいうと、代表的なものが「長唄」、「清元」、「常磐津」、そして「義太夫」です。

新舞踊になると、その他のものすべてが属すると思ってもらっても大丈夫です。数え出すともうキリがないほど、何でもありという感じです!歌謡曲、演歌、ポップス、海外の曲、ジャズ・・・色々あります。縛られないというか、多様性がある・・・!

ですがこういう話では、「長唄」とか「常磐津」とかがどういうものなのか、なかなか分かりませんよね。なので今回はいくつかのものをピックアップして、お話しして行きます。

それでもさすがに古典も新舞踊もちょっとボリュームがあるので、話を2回に分けていきます。今回は古典に集中して、次回は新舞踊について勉強しましょう!

歌舞伎舞踊「吉野山」

最初にお話しするのは「吉野山」です。歌舞伎三大狂言の一つ、「義経千本桜」にあるワンシーンです。代表的で有名な歌舞伎舞踊です。

歌舞伎舞踊というのは、お芝居の流れの中の間、間に入ってくる舞踊です。お芝居があって、舞踊があって。またお芝居があって、舞踊がある。ちゃんと話の流れに沿ったものです。その踊りが歌舞伎舞踊だと思ってください。

では、「吉野山」とはどういう内容でしょうか?

「義経千本桜」には義経という登場人物がいて、そしてその恋人の静御前というお姫様がいます。義経は戦をしているので、静御前を危険な場所に連れて行きたくなく、別行動を取らせ違う場所で落ち合おうと言います。なので、静は吉野山の中をずっと旅をしています。

そこでもう一人男性が出てくるんですが、これが忠信という義経の家来です。静御前が鼓を鳴らすと、ポン!と出て来ます。これはなぜかというと、忠信は実は人間ではなく、狐が化けているからです。そしてなぜこうポンポン鳴らすと出てくるのかというと、その鼓が忠信に化けている狐の親の皮でできているからです。(ちょっと可哀想ですね・・・)

二人は共に目的地まで旅をするのですが、そこで静御前と忠信のいろんな話をしているシーンが、今回のこの舞踊なんです。

話をする、とはいえ、喋るのではなく、踊りで表現するということです!

「吉野山」では、忠信が戦場の様子を語る場面があります。どんな戦いだったかを踊りで表現してみせるんです。そしてその後ろの方に静御前がいます。

これは見た目も「古典」という感じです。お扇子もそうだし、動きも衣裳もそう。

衣裳は「ぶっ返り」というもので、中にもう1枚入っているみたいな感じで、通常の衣装より大きくて厚いです。最後に狐になってまた引っ込んでいくという形の見せ方なので、その時に忠信の衣装が変わります。

すごくかっこいい雰囲気だし、男っぽい感じです。狐になると、カツラも下ろします。そして静御前は先に引っ込んでしまって、そのあとを追いかけていくという展開です。その時に人間から元の狐に戻って駆けていく、というようなシーンなんです。

その時の動きは始めの踊りとは全然違い、やはり狐なので、ちょっと可愛らしい雰囲気もあります。地を這うような動きであったり、くるくると回ったり・・・人ではないような動きですね。

そして終わり方も二つあって、そのうちの一つは静御前を追いかけてくる悪いやつらがいて、忠信との立ち回りがあったりするんです。

ご祝儀「松竹梅」

続いてはまた別のジャンルで、ご祝儀というもののお話です。古典の中の一つのジャンルなんですが、先ほどの激しい動きがあったりした「吉野山」とは少し違います。

ご祝儀というのはやはりお祝いごとに使われるものです。舞台で言えば一番最初に、あとは劇場が新しく建て直されたり立ったりした時に、こけら落としというもので一番最初に踊られるものがあります。

そしてご祝儀では、「素踊り」が多いです。素とは、衣装などを着けいてない状態のことを言います。だいたい女性はカツラを被ることが多く、そして男性は自分の自然の髪で踊ることが多いです。

今回お話するのが、いかにもお祝いっぽい題名の「松竹梅」です。三人(松と竹と梅)で踊るんですが、金の屏風を用いている舞台がとてもご祝儀っぽい感じです。

この三人三様の姿の真ん中が、完全な素の状態の家元です。舞台左側(上手)が「竹」で、この人は衣装が素の状態です。ですが前割れという形のカツラを被っています。そして舞台右側(下手)が宗家の「梅」で、きっちりと衣装もカツラも付けている状態です。

これは明確に区別がつきやすくするためでもありますし、特に女性の場合はきれいに作ったほうがいい時もあるので、完全にみんなが素の状態ではありません。

あと動きが立派で、少し固い感じがします。あまり軽くすると、ご祝儀っぽくなくなってしまいます。なので、重く踊る形だと、本当にお祝いの場面にふさわしい感じが出てきます。

長唄「まかしょ」

先ほど少し「素踊り」という言葉が出てきましたが、次は歌舞伎舞踊でもご祝儀でもなく、素の日本舞踊——私が大好きな「まかしょ」という踊りの話です。

「まかしょ」は、舞台でよく踊られます。とてもいい踊りなんですが、要するにお坊さんがやってはいけないことをも平気でやってしまうお話です。(坊主もので言うと、浮かれ坊主とかもあります。)

浮かれ坊主ですが扮装が女性には少しやり辛いんです。(裸にフンドシなので・・・!)

でもまかしょは真っ白の装束で、動きもそんなに汚い感じでもないし、女性でも踊りやすい!

内容としては本当に浮かれ坊主の活躍です。

雪の場面で、玄関先でお経を唱えてお金をもらって、でもそのお金で結局お酒を飲んだり、女性の所に遊びに行ったり。

ですが曲もすごくノリがいいので、知らない人がパッと踊りだけを見ると、そんな風情にも見えづらいです。

ここはちょっと難しいところがあるかもしれません。やっぱり振りとか、曲の内容とか、知らないとわかりづらい踊りでもあるんです。なので、観る側としての勉強がちょっと必要になってきます。

古典ってしょっちゅうそういうところがありますが、わかると本当に面白いです!

さて、「まかしょ」の最初の部分を見てみると、これも素踊りだとわかります。

首から下げている下箱というものや、手に持っている鈴がありますが、素踊りであっても、衣装を着けても、小道具はちゃんと本番通り同じものを持ちます。こういうものは素踊りだからといって何かを変えたりはしないんですね。

最初の部分を見る感じでは、結構おとなしいです。それから少し先に進むと、急に女性の動きとかも出たりします。だいたい一人で物語を進めたりすると、いろんな役に変わります。そこは古典っぽいですね。

他にもちょっとした嫉妬の場面が出てきます。そしてすぐにまた男に戻っていく感じです。

最後のほうに入ると、ノリよく踊る感じです。外へ移って寒い、寒いと。そこはわかりやすいですね。

本当の最後の最後では、後ろに入って小道具を付けて・・・と、盛りだくさんです。楽しいと同時に、奥が深い踊りですね。

長唄「羽根の禿」

でも古典と言えば、やはり立派な衣装を思い浮かべます!そして次にお話するのが「羽根の禿」という踊りで、とにかく舞台が立派だし、衣装もすごいきれいです。

ちょっと可愛い踊りなんですが、よく子供の立ち方が踊るものです。もちろん、大人も踊りますし、歌舞伎でもやっぱり出てきます。それぐらい色々な方が踊られる演目の一つですね。

「羽根の禿」は特にお話はありません。遊びの様子を気軽に見れるものです。本当に小さい子供とかが綺麗な格好をするので、女の子なんかはとても喜びます。

でもすごく難しいんです!この拵えは、頭の飾りがすごく重たかったりします。

そして最初は舞妓さんが履く、高くて大きいポックリを履くので、子供だったら余計にバランスが取りにくくなります。特にポックリを履いていると体が前のめりになってしまうので、慣れないといけません。

それに挑戦する子供たちって、すごいなぁと思います。考えずに、やっちまえ!って感じですね。

さて、「羽根の禿」には家元も後見として出ています。そして歌と一緒に、立ち方が後見から羽子板をもらいます。

その時に、羽子板を逆さに持たせてしまうとダメなので、ちゃんと板でつけるように渡さないといけないんです。(後見のお仕事って、難しいですね。)その後その羽子板を使って、羽をつく踊りをします。

そしてその次は鞠つきの遊びをしているという表現です。本当にかわいいですね。こういう格好をしたいっていう気持ちも、ちょっとわかります。

「羽根の禿」は、本当に子どもらしさを見せるという、そういった踊りです。

長唄「大原女」

さて、今回最後の踊りなんですが、これもまたなかなか面白いものです。「大原女」というもので、一人で二役を演じます。

古典では、一つの曲の中で色んな役を演じることはあるんですが、今回はまたちょっと別の形になります。

二役をやるといっても、完全に扮装も全て変わる!いわゆる早変わりというよりも、引き抜きという形です。それでもなかなか、ほかの引き抜きとは違う感じです。

京都で、薮を頭の上に乗せて売り歩く——それが大原女という人たちです。それを表現した役が前半。そして後半は、奴という役です。国入奴といって、毛槍を持って激しい動きを見せる踊りをします。

先ずは、花道での出のところです。面を着けた、もうすごい格好として出てきます。

結局、二役やらなきゃいけないということで顔も変えるという話になると、それはなかなか難しいので、こういった面をつけることになります。

そして実は、体の中に次の衣装を着込んでいるんです!

ですから結構な大きさになってしまいます。暑いでしょうね・・・面も見えなくて、大変だし・・・これでしばらく踊ってなきゃいけないので、本当に大変な踊りです!

それからかわいい走りで舞台に行って、次の踊りに移り、今度は役が変わっていきます。そして大原女の格好から、国入奴の格好になるんです。そうやって舞台上で衣装を変えるんです!

帯も後ろに出ているので、最初はボリュームを持たせないといけないですね。その帯もペタンっと動くようになっているんです。

さしている刀も最初から入っているんですが、その刀もちゃんと折れるようになっています。

何しろ、色々な工夫がされているんです。昔の人はよく考えたなぁ〜。

国入奴の役は長い毛槍を使って、またこれも激しい動きをして、大変なんです。

奴の踊りもいくつかあります。こういった毛槍を使った踊りや、「槍奴」とか。有名な「供奴」なんていうのは提灯を使った踊りだったりします。本当にいろいろあるんです!

最後に

さて、「大原女」が今回最後の踊りなんですが、他にも古典のもっと有名だったり、代表的な踊りがたくさんあります。「藤娘」や「娘道成寺」は皆さんもご存じかもしれないので、

今回はもう少し知られていないものを紹介させていただきました。

結構有名なものって YouTube で上がっていたりすることが多いので、ぜひ探してみてください!

今回は古典舞踊のお話でした。次回は新舞踊のお話をするので、楽しみにしていて下さい!

ではみなさん、良い一日を〜!

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